どこからか、鳥の良い声が聴こえてきます。
震える寒さから一転。
今日は、優しい風が吹き、人も鳥も唄いだしたくなる、心地好い陽気になりました。
冬の間、はるばるシベリアから、安曇野の犀川に来ていた白鳥達。
どうしてるかなと、帰り道にのぞいてみると
ずいぶん静かになった湖に、ぽつりと、何羽か残るばかりとなっていました。
優雅で、幸福そうな姿とともに。
生まれて3ヶ月程で、4000㎞もの距離を旅してくるという、白鳥の逞しさ。
旅立ちを見送りながら、ほんわかと。
温もり残る、景色でした。
見て良し、聴いて良し、食べても良しと、良い事ずくめの鳥達。
身の回りのものに、写されたその姿にも。
幸福、長寿、平和…鳥に託した、人々の憧れや願いを感じます。
不安と期待混じる、懐かしい風も、春らしく。
これからの出逢いに、楽しみふくらむ季節です。
井内