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2009年 02月 08日

うつわ

今日は家族で松本市城山にあるギャラリー&カフェ 憩の森で開催されたカフェのうつわ展に行ってきました。県内外の14人の陶磁器作家が出展されています。
最近、ティーポットに興味があって、色合い、手触り、重さ、注ぎやすさ、容量、などあーでもない、こーでもないと嫁さんと話ながら楽しんできました。
気になったのが常設されているジョン・リーチの作品です。好みではないのですが・・・
ご存知の方も多いと思いますが、かの有名なバーナード・リーチのお孫さんにあたる方です。
柳 宗悦に強い刺激を受け、日本の民藝運動、イギリスの陶芸にも多大な功績を残された方です。松本には縁が深く、松本民藝家具にウィンザーチェアーに代表される英国家具の息吹を吹き込んだ方でもあります。
そんなことを思い出しながら、家に帰って楽しみにしていたBSの美の巨人たち
で特集されたLucie Rie (ルーシー・リー)の器を見ました。
彼女のことは陶芸をしている義妹から教えてもらったのですが、線の細さ、色の美しさ、波のような曲線。なんて美しい器なんだと感動した覚えがあります。
その、ルーシー・リーの初期の製作時代はイギリスに戻りすでに巨匠とあがめられたバナード・リーチに認められず、陶芸ではなかなか食べていくことが出来ない中、陶器で様々な色合い・形の服飾用のボタンを作り生計を立てたということです。
色とりどりのボタンはオートクチュールのファッション業界にとって大きな魅力になりました。
そのボタン作りが、彼女の最大の魅力となる美しい色のコントロールを学んだというのだから人生って面白いものです。彼女は生涯「陶芸って何だろう?」と自分に問い続けたそうです。
彼女の作品の中でも印象的な波のような美しい曲線は、土をロクロの中心に置かないことで
繊細かつ大胆な曲線を生み出したそうです。常に真剣にひとつのことに打ち込んでいるからこそ、自分の中から生み出される美しさなのでしょう。
僕もいつも庭作りをしながら想う事は、「人の作るものには必ずその人の培ってきたバックボーンと情熱が現れる」そして「今の自分の持っている以上のものは作品に表れない」ということです。絵画でも音楽でも人の心を感動させるのは、溢れるような情熱をそこから感じ取れるからこそだと。上手く言えませんが・・・

そんなモノ作りをしていきたいと思います。

ルーシー・リーのU -Tsu-Wa展が2月13日(金)から5月10日まで東京赤坂 21_21 DESIGN SIGHTで行われます。彼女の陶芸や生き方に対するひたむきな情熱を感じたいかたは是非!

写真は ジョン・リーチの作品。
うつわ_c0112447_2212818.jpg


by sanrakugarden | 2009-02-08 22:16 | Comments(0)


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