最近、樹勢回復や樹木治療のお問い合わせを沢山いただきます。
そろそろ害虫も出始め、消毒のご依頼もいただくことが多くなりました。
たいがいの毛虫などの食葉性害虫が葉を食べつくして丸裸にすることは稀です。アメリカシロヒトリは別ですが・・・。人間が手入れと称して樹木をバッサバッサと切ることの方がよっぽど樹木に与える影響は大きいのです。枝葉を半分にするなんてことは害虫には出来ません。
多少我慢出来るなら、おおらかな気持ちで食べさせてあげたいぐらいなのです。
しかし、度々このブログでも紹介している、カツラマルカイガラムシの被害は最近とても深刻です。
某大学で樹勢回復の診断にお伺いした時、おかしな枝枯れを起こしているシナノキを発見しました。
なんと27本中16本が被害を受けて、かなりの枝枯れを起こしています。
写真では判別しにくいですが、枝が鮫肌状にただれていますが、これがカツラマルカイガラムシです。
吸汁性害虫で樹液を吸って、枝を枯らしてしまいます。
進行すると樹木自体も枯らしてしまう恐ろしい害虫です。
これからの時期産卵し、また爆発的に増えてしまいます。
付着した枝を剪定し、カイガラムシをこそぎ落とし、スプラサイドを散布するしか、今のところ対応策はなさそうです。
現在確認出来ているカツラマルカイガラムシの好む木は、シナノキ、クロモジ、エゴ、アオハダ、ツリバナマユミ、ジューンベリーです。注意して見てください。