今年も赤松の芽摘みが始まりました。例年より少し遅めのスタートです。
今年再会を果たしたこのアカマツは残念なことに 葉サビ病にかかっていました。
元気なアカマツも感染するのでやっかいな病気です。
4~5月ころに、旧針葉に黄色、小型で袋状の突起物が多数形成され、まもなく針葉は黄褐変、落葉します。袋状物内にできた胞子(さび胞子)は飛散して中間宿主(後述)の葉に感染、発病させ、そこに黄色、粉状物(夏胞子)、次いで黄橙色の隆起物(冬胞子)が多数形成されます。9月中旬ころになると、この冬胞子が発芽して松の針葉に感染します。
この病気はカビの仲間で、さび菌類と呼ばれる菌によって起こされる伝染病です。さび菌類は2種類の植物に寄生して生活するのが特徴で、これらの植物(宿主)のうち病害として重要でない方の植物を中間宿主と呼んでいます。マツ類の葉さび病菌は約20種類ほど記録され、種類によって中間宿主が異なります。主な中間宿主としてはノコンギク・シラヤマギクのほか、キハダ、サンショウ、ヒヨドリバナなどがあります。 主に幼齢木で問題になりますが、時には庭木や盆栽にも発生します。中間宿主を早めに駆除して伝染の鎖を断ち切ることが有効な防除法です。
財団法人 日本緑化センター 松の病気から抜粋
ほかに中間宿主としてシャクヤク・ボタン・ナラ・カシがあります。