三楽 3LUCK 造園設計・施工・管理 樹木樹勢診断・治療

gardenplan.exblog.jp
ブログトップ

<   2009年 10月 ( 10 )   > この月の画像一覧


2009年 10月 31日

北山台杉

台杉の手入れをしました。
北山台杉は京都市の北部で高級な床柱、北山杉を庭木として仕立てた木です。
床柱を取るため、幹元で伐採された北山杉はその特徴から、まっすぐな矢と呼ばれる幹を新たに出すため、それをまた屋根の垂木材として再生産されていました。
その姿が美しいため庭木として用いられたのです。
詳しくは北山杉資料館

手入れも少し変わっていて、打ち鎌と呼ばれる鎌だけを使い手入れします。
c0112447_4375777.jpg

枝を下に大きくしならせ、枝と幹の間に鎌を振り下ろします。その際、微妙な力加減で幹に少しだけ鎌を食い込ませるのが大事です。
杉の枝組織が残っていると、また再生して枝を吹かせてしまうためです。
c0112447_4401426.jpg


細い枝に付いた葉を、枝打ちしすぎたり、矢を沢山立たせすぎると幹が太らないので注意が必要です。
矢のまっすぐに伸びる美しさはもちろん、台と呼ばれる取り木の美しさが重要です。

作業前
c0112447_441373.jpg


作業後
c0112447_4415366.jpg

[PR]

by sanrakugarden | 2009-10-31 04:42 | 仕事日記 | Comments(0)
2009年 10月 30日

蛸唐草

蛸唐草の美しい急須と湯のみ(蕎麦猪口)でお茶をいただきました。
先日テレビでも紹介されていましたが、現代の職人がどうやって書いても、江戸時代の職人のように美しい蛸唐草を描くことは難しいそうです。
c0112447_4365469.jpg

[PR]

by sanrakugarden | 2009-10-30 04:37 | Comments(0)
2009年 10月 26日

道具

工事の合間に秋の手入れも忙しい毎日です。
赤松は女松(めんた)とも呼ばれ、男松(黒松)とは違い、幹肌の美しさ、葉の繊細さから、庭木としては最高級の部類に含まれます。なんといっても手入れにかかる手間も、他の木とは格段に違うので、最近では手入れにお金もかかるので植えられることはめったになくなりました。

しかし、職人としては赤松を綺麗に仕上げたときの喜びは他の木では味わえない喜びがあります。

上は手入れした状態、下がこれから手入れする状態です。
c0112447_16322896.jpg

この木は春に芽摘みをしていないので少し荒れていますが、大事にされている松なので来春から芽摘みさせていただくことになりました。芽摘みをすることで芽が短く抑えられ、芽数も増えてより柔らかな雰囲気の松に仕上がります。

手入れに使う鋏です。
c0112447_16352899.jpg

左は剪定鋏 右はキリバシ。
剪定鋏は果樹用に開発され、ばねで刃が動き、片方の刃が枝を押さえるてこになります。
太い枝を切るには楽に切れるのですが、切り口がつぶされるように切れるため、細い枝を切るには適していません。
修行時代、お世話になっていた会社ではこの剪定鋏を使っていたのですが、一緒に仕事をした、とある会社の先輩から「そんなはさみは素人が使う鋏や!」と言われこのキリバシを見せられました。
京都では昔から使われていた植木屋の鋏ですが、これが使うのが難しい!
「馬鹿と鋏は使いよう」と言いますが、こういう鋏のことを言うらしいです。
なにしろ刃と刃の間に隙間があいていて、普通に使ったら絶対切れません。
それはいろんな太さの枝を切るのに適しているということでもあるのですが。両刃(両方の刃が刃物)なので切り口も綺麗です。
指に神経を集中して、真ん中に絞り込むように力を入れないと切れないのです。
木の上では、美しく見えるように枝の分かれ目から綺麗に切ることを心がけますが、鋏を上向き、下向き、横向き、どんな角度で使っても切れるようになるために、紙をぶら下げていろんな角度から綺麗に切れるように練習してようやく木の上で使えるようになるのです。
その頃には手に鋏の柄が当たる所に鋏ダコが出来るのです。
そのため鋏の柄の手が当たる所は磨り減ってきます。

c0112447_16462066.jpg

その当時、すでに仕事を辞められていた鋏鍛冶で「大覚寺」と呼ばれていた方の作です。
既に高齢であったため、もうお亡くなりになっているかも知れませんが、もう鋏は打たないと言われていたところを何回も通いつめて打ってもらった最晩年の鋏です。
左側に大覚寺の印、右に私の名前が刻まれています。
今でもこのキリバシは他の鍛冶屋さんがほそぼそと作ってはいますが、重さ、バランス、そして鋏を鳴らす音が全く違うのです。キリバシは何本も持っていますが、これに敵うものはまずありません。
しかもこの鋏は研がなくても切れ味が落ちないように作られています。よい鋼と鋼を包む鉄のバランスで使っているうちに自然に中の鋼が出てくるのです。それだけに一生ものの大事な道具。
鋏の軽快でリズミカルな音でお施主さんを眠りに誘えるようになったら一人前と言われたものです。
そんな、鋏の音や手ボウキで掃除をする音。そんな風情も楽しんでいただければと思います。
[PR]

by sanrakugarden | 2009-10-26 17:00 | 仕事日記 | Comments(0)
2009年 10月 23日

秋色

今日は二十四節気のひとつ霜降。
秋色に変化するこの時期は一番好きな季節。
命を燃やし尽くした色のようです。
枯れゆく美しさが心に染みます。
そんな生き方をしたいものですね。
c0112447_6592833.jpg

[PR]

by sanrakugarden | 2009-10-23 07:00 | Comments(0)
2009年 10月 21日

追い込むつもりが・・・

今年から某大学のシンボル的な赤松の手入れを依頼いただきました。
樹高は20mくらいあるでしょうか?3階建ての建物よりはるかにデカイうえに、ここ数年手入れをしていなかったのでボサボサです。今まで経験した松の手入れでは最大。
綺麗になっていく松を見ると、やりがいがあります。
c0112447_513496.jpg


昨日はキャンパスで卒業写真の撮影をしていました。
もうそんな季節なんですね。
息子も来春から入学する小学校の健康診断もあるようです。
新たなステージに進む、彼らに幸多かれと願うばかりです。

年末までとにかく仕事をがんばろうと、お声を掛けていただいた、工事、植栽、手入れをお受けしたのはいいものの、なかなか予定通りには進まず、追い込むつもりが、かなり追い込まれてきました。
お客様にはお待たせしてばかりでご迷惑をお掛けいたしますが、雨さえ降らなければ年末まで無休で働くつもりでいますのでご勘弁くださいませ。(苦笑)
[PR]

by sanrakugarden | 2009-10-21 05:15 | 仕事日記 | Comments(0)
2009年 10月 14日

京都散策2日目

2日目は長男(6歳)と一緒に京都散策へ。
和紙の勉強をしたかったので、寺町 紙司柿本へ天然 楮(こうぞ)の手漉き和紙を購入。
様々な和紙があります。
c0112447_7173770.jpg


お隣さんは有名な一保堂
c0112447_718485.jpg

茶房ではお茶とお菓子を頂けます。
玉露は茶葉を摘み取ってから半年寝かせるため、この時期が「玉露の新茶の時期」とも言われるそうで、最高に美味しい玉露をいただきました。お茶を淹れるレクチャーも受けられ、勉強になります。
こちらは店内の茶壷。
c0112447_7214742.jpg


この壷に玉露を入れて、木に和紙を張った蓋をかぶせ、半年間寝かせるのだそうです。
骨董品としても価値がありそうな壷。子供と「ちゃ~つぼ、ちゃつぼ」の歌を唄いながら本物の茶壷を見せてあげることが出来ました。

その後、御香を買いに鳩居堂へ。
c0112447_7254128.jpg

書道用品、便箋、御香など、日本の素晴らしい伝統を伝えてくれます。

自分の楽しみと、子供に本物を見せてあげたい、親のわがままに付き合ってもらったという感じです。
帰りに仮面ライダーのフィギアを買ってご機嫌取りをして、散策終了・・・
実り多い京都散策でした。
[PR]

by sanrakugarden | 2009-10-14 07:32 | Comments(0)
2009年 10月 13日

京都散策 1日目

7:15のしなのに乗って京都10:15着。
地下鉄で烏丸五条まで行って、歩いて、「河井寛次郎記念館」へ。8年ぶりですが、自分の視点の違いに気づいて面白かったです。少しは成長してるのかな?

その後も街中を散策しながら、祇園、何必館 京都現代美術館で行われている「北大路 魯山人展」へ。
「美の巨人」と謳われる彼の凄さの一旦を思い知りました。
本物を見ることの大切さを改めて感じます。

その後、次男(1歳9ヶ月)を連れて、虎屋菓寮内藤廣建築設計事務所 設計で今年5月にリニューアルオープンしています。
わんぱくな次男も、雰囲気に飲まれたのか?良い所のおぼっちゃまのようにしんなりとしていました。

あんこのおいしさにうっとりです。もちろん建築・お庭もおすすめ。

c0112447_79963.jpg
c0112447_792389.jpg

[PR]

by sanrakugarden | 2009-10-13 07:09 | Comments(0)
2009年 10月 08日

文化の秋

長野県を通過した台風の影響も少なく、本格的な秋がやってきそうです。

今週末も所用で京都へ出かけるので、何必館 京都現代美術館で行われている「北大路 魯山人展」に行ってきます。せっかく行くので、思うところがあって久しぶりに「河井寛次郎記念館」にも行ってこようと思います。
京都の紅葉シーズンには少し早いですが、連休だから混むんだろうなぁ。電車で行ってきます。

今日は10月16日まつもと市民芸術館で行われる、「錦秋 特別公演 芯」のチケットを取ってきました。
次男は初の芸術館の託児に預けて、家族で行ってきます。

10月17日、18日には松本クラフトピクニックもあるし楽しみの多い秋になりそうです。

10月24日は樹木医ネットワーク松本主催の松本市四賀地区の名木を訪ねるツアーも開催されます。こちらは都合があって私は出席出来ませんが、知識・経験豊富な先輩樹木医さんが案内してくださいますので是非どうぞ!
[PR]

by sanrakugarden | 2009-10-08 20:12 | Comments(0)
2009年 10月 06日

道具

週末は長男の運動会。子供の成長に感動しました。
月曜日の仕事が終わってから、急用でまたまた京都へ。さきほど帰宅しました。
ついでに道具屋さんへ。京都だからこそ手に入る道具を探しに行ってきました。
思うところがあって歯ビシャンという道具がどうしても欲しかったのです。
石やコンクリートを叩いて滑らかにする道具です。今後様々な実験後デビュー予定!
c0112447_18495291.jpg


店内は植木職人用、左官用、大工用の道具に溢れています。
親父に歯ビシャンの柄を付けてもらっている間に、そういえば長年使ったコテが壊れてしまったのを思い出して、コテ選び。
c0112447_18514089.jpg
c0112447_185153100.jpg


仕上げ(押さえ)用のコテ。3寸、4寸、5寸、7寸と衝動買いの竹割りナタ。

親父が丁寧に作っているので、まだまだ時間があまって店内を物色。
結局、(ちょうな 関西ではちょんなと呼ぶようです。)も衝動買い。親父が作った黒エンジュの柄は逸品だそうです。
c0112447_1905325.jpg

長く待たせるのは親父の作戦か?
商売上手な道具屋は
坪田金物店 京都市三条東大路下ル西側です。

もう1歩上の次元の仕事が出来るように、道具に負けないようにがんばります!
[PR]

by sanrakugarden | 2009-10-06 19:03 | 仕事日記 | Comments(0)
2009年 10月 02日

観察

松の手入れシーズンが例年より遅れて始まりました。毎年お祭りまでにと言われている手入れも今年は天候不順や工事の遅れも重なって約束を守れなくて本当に申し訳ありません。
松の手入れをしながら、虫たちの観察をしてみました。

マツカレハ
c0112447_552664.jpg

成虫になると大食漢でかなりの葉を食べてしまうので、大きな松でも丸坊主にされてしまうこともあります。
8~9月に幼虫が孵化して、幼虫のまま越冬します。そのため、松ではコモ巻きなどをして越冬しやすい環境におびき寄せて、一網打尽にするのですが、手入れの最中に手でつぶしてしまうので、消毒をするほど大発生したことはありません。

テントウムシ
c0112447_510303.jpg

ヒメアカホシテントウムシでしょうか?他にも沢山の種類のテントウムシがいました。
ナス科の植物の葉を食害することがありますが、樹木にとっては貴重な益虫です。
アブラムシを食べてくれるのは有名でイギリスでは無農薬栽培用に養殖・販売もされています。
種類によってはカイガラムシ・うどん粉病菌などの菌類も食べてくれる大事な虫です。

カマキリ
c0112447_514382.jpg

蛾の成虫なども食べてくれる益虫です。そのため蛾の幼虫の食害を減らす効果もあります。
きっとほかにもいろんな昆虫を食べるのでしょうね。

c0112447_5162567.jpg

なにかの卵がありました!
c0112447_517640.jpg

枝や幹の皮がはがれたところに、虫たちは卵を産んで子供たちを守ります。枝に付いた白い粉のようなものが卵です。
美観を整えるため、赤松は古くなった皮を剥ぐのですが、同時に害虫の卵も除去出来ます。
そして、皮が剥がれてくるということは、木が健全な肥大成長をしている証。この松は今年も元気だなぁと嬉しくなります。

無農薬で庭管理をするということは、手間をかけたり、生態系にお任せしたり、木の潜在力をつけてあげることで可能となることが良く分かります。人間で言えば漢方薬を飲んだり、運動したり、健康であるためにちょっとの手間をかけてあげることですね。たまには西洋医学のように対処療法として、化学薬品のお世話にならなければならないこともあるかもしれません。特に急な対処が必要な場合は。
しかし、木が健康であること。豊かな生態系が宿ること。それが植物たちにとってはとても重要ですし、そんなお手伝いが出来たらと思います。

一年を通してこの1本の松がどれだけ多くの生命を支えているのでしょう?
木を1本植えるということが、小さな生態系を作ってくれます。
[PR]

by sanrakugarden | 2009-10-02 05:31 | 樹木医 | Comments(0)